大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(あ)162 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人風間克貫の上告趣意は、末尾添附の別紙記載のとおりである。

所論は、原判決は憲法三一条に違反すると主張するが、その実質は事実誤認及び

訴訟法違反を主張するに帰し採用の限りでない。なお原判決は憲法二五条にも違反

すると主張するが、同条一項の法意は国家は国民一般に対して概括的に健康で文化

的な最低限度の生活を営ましめる責務を負担し、これを国政上の任務とすべきであ

るとの趣旨であつて、この規定により直接に個々の国民は国家に対して具体的現実

的にかかる権利を有するものでないと云うことは、当裁判所の判例(昭和二二年(

れ)二〇五号同年九月二九日大法廷判決、集二巻一〇号一二三五頁参照)の示すと

ころであるからこの論旨また採用することができない。

その他記録を精査しても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条一八一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和二七年一〇月二八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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